Vol.187 施政方針演説と今後の見通し

「施政方針演説と今後の見通し」 代表取締役 福山 研一

1月24日に、衆参両院の本会議で石破総理の施政方針演説が行われました。地方創生を核心に「令和の日本列島改造」を進めると訴え、与野党から賛否さまざまな声があがっていますが、個人的には、仕事柄、雇用関連の方針に注目していました。

40分程の演説動画も公開されていましたが、時間の関係でNHKのサイトで要点を確認したところ、雇用関連では、まず「地方創生」の具体的な取り組みとして挙げられたなかで、働きやすく魅力ある職場づくりや、男女の賃金格差の是正、政府機関や企業の本社機能の地方移転、地方公務員の副業や兼業の弾力化、といったところでしょうか。
また、「経済・財政分野」で、賃上げを成長戦略の要と位置づけ、中小企業が利益をあげられるよう価格転嫁や生産性の向上を進め、コストカット型経済から高付加価値創出型経済への移行を実現させるとも訴えられていました。

地方の中小企業においては、人手不足・採用難、賃上げ対応が大きな課題かと思いますが、少しでも解決に繋がる施策を期待したいものです。

なお、昨年秋に厚生労働省から出された令和7年度予算の概算要求などから、助成金等の拡充・縮小等、ある程度予測することもできます。
賃上げ支援、リ・スキリング導入、人材確保支援、多様な人材活用促進など、前年度同様の予算要求になっていますが、両立支援・ワークライフバランスの促進等で大幅増の予算要求となっていました。

助成金に過度に依存することは好ましくないかもしれませんが、職場環境の改善や賃上げに役立てられて、従業員のためになることであれば、積極的な活用も悪くないと思います。
こうしたことは、情報を知っているか知っていないかだけで違いが出てきますので、このメルマガでも有益なものがあれば、適宜ご案内していきたいと思います。