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Vol.177 求人募集賃金の上昇
2024年04月07日
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◇◇ ASTATE Monthly Letter ◇◇
(アステートメールルマガジン Vol.177)
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今月のひと言
「求人募集賃金の上昇」 代表取締役 福山 研一
新年度に入り、4月1日には入社式の様子などニュースで報じられていましたが、合わせて初任給の上昇に関するインタビューも行われていました。ちょうど私が見たのは、大手生命保険会社で、27万円から32万円(固定残業代込み)に上がったというものでしたが、地方の中小企業では考えられない水準です。
初任給上昇の背景としては、人材を確保するため、在籍者のベースアップがあったため、急激な物価上昇への対応、モチベーション向上のため…等、様々挙げられますが、1つ目の人材確保、若年労働力人口の減少に伴う新卒採用競争の激化への対応が一番の要因と言っていいと思います。
順序は逆のケースもありますが、初任給が上がれば2年目3年目の先輩社員や既存社員の給与も上げることになり、中途採用の募集賃金も上がることになります。
弊社でも求人のご依頼を頂く際に、昨今の賃上げの社会情勢のなかで募集賃金が妥当かどうか、相場などお問い合わせ頂いたり、逆に当方から募集賃金アップのご相談をさせて頂くことも増えてきたように感じます。
賃金アップはしたいものの、新卒にしろ中途にしろ、募集賃金を上げることになると、 既存社員とのバランスもあり全体の引き上げが必要になったり、上げたいのはやまやまではあるものの、その原資が十分になかったり、苦心している声もよく聞きます。
なかには、その原資の捻出のために、年功序列を廃止して年齢に伴う自動的な給与アップを辞めたり、ジョブ型賃金を導入をしたり、月給を上げる代わりに賞与の削減するといった方策をとる企業があることもネットニュースなどで目にしますが、カラクリ的な扱いで、ややネガティブに捉えられているようです。
やっている仕事も能力も変わっていないのに、給与だけ上げることに違和感を覚える経営者もいるかもしれませんが、冒頭のニュースのインタビューで、初任給の上昇を喜ぶ声とともに「上昇した初任給の価値に見合った仕事をしなければ」といった趣旨のコメントをしている新入社員もいました。
まさにその通りで、給与に見合った高い価値の仕事をしてもらえればいいわけで、少しでも高いパフォーマンスが上げられるような会社体制、研修制度、人事評価制度を構築することで対応を図りたいものです。