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Vol.145 非正規公務員の問題
2021年07月19日
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◇◇ ASTATE Monthly Letter ◇◇
(アステートメールルマガジン Vol.145)
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今月のひと言
「非正規公務員の問題」代表取締役 福山研一
7月初旬に、市民団体が非正規公務員を対象にしたアンケート結果を発表し、低賃金や雇用期間の不安定さなど厳しい実態が明るみになったと、ニュースでも報じられていました。
関連の記事によると、非正規の公務員は、国家公務員の4割、地方公務員の2割を占めているそうです。
非正規公務員には、自治体の役所内での事務補助や窓口業務に、教員、保育士、福祉関係、それから就労支援を行うハローワークの窓口業務にも携わっている方がいたり、多岐にわたっています。
このニュースを受けて、待遇改善を求める声もありますが、一方で、待遇改善を求めるなら正規の公務員試験を受ければいいのではないか、スキルを高めるなどしてより待遇のいい民間企業に転職すればいいのではないか、といった厳しいコメントも一部に見られました。
また、非正規公務員として働く人のなかには、残業なしで有休取得もしやすく、福利厚生も充実し、資格試験の勉強や、育児中の期間の職場としては、最適だったという声もあります。
ただ、なかには、ハンディキャップを抱えていたり、諸般の事情で民間企業での就業が難しい方などもいるかもしれません。
業務も多岐にわたり、置かれた状況も様々なので、一概に言うことはできませんが、個人的には、待遇改善も出来るにこしたことはないものの、一番は、本人が望んで選択したものかどうかがポイントではないかと考えます。
数年前の派遣法改正議論の際にも、派遣という働き方の選択が、本意か不本意かという視点がありました。本意であれば無期転換して3年を超えて就業できるようにしたり、不本意であれば、本人が望むキャリアアップが図れるように支援をと、雇用安定措置やキャリアアップ措置が義務付けられました。
価値観も多様化した今日、働き方について、正社員・正規職員こそ正しいあるべき働き方だと国や厚生労働省から押し付けられるものでもありませんし、一人一人の選択について、周囲がその是非を判断するものでもないようにも思います。
不本意な方をどう支援していくかという問題にはなるかと思いますが、やはり、特に公務員として働かれる方には、その位置づけ上も、正規であれ非正規であれ不満ではなく、誇りをもって働いてほしいと思う次第です。
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