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Vol.138 雇用調整助成金の効果
2020年11月30日
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◇◇ ASTATE Monthly Letter ◇◇
(アステートメールルマガジン Vol.138)
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今月のひと言
「雇用調整助成金の効果」代表取締役 福山研一
今まさに新型コロナの第3波に見舞われているところですが、感染拡大に伴う医療の逼迫とともに、年末年始に向けて書き入れ時を迎える企業等の経営への影響も懸念されるところです。
企業経営が悪化すると、もちろん雇用にも悪影響を及ぼすわけですが、厚生労働省もそれを見越してか、雇用調整助成金の特例措置に関して、期限を12月末から来年2月末に延長することを11月27日に発表しています。
この1年間、コロナ禍で、有効求人倍率など雇用統計も大きく悪化していますが、実際の就業者数はそこまで極端な落ち込みはなく(正規雇用者数はむしろ前年同月比でも増加傾向)、それは雇用調整助成金の特例効果によるものとも言われています。
就業者数のなかには、雇用調整助成金により休業している休業者も含まれていますが、コロナ以前は毎月200万人弱程度だった休業者数が、3月に249万人、4月に597万人、5月に423万人と急増し、その後は200万人台に落ち着き、9月は従前のように200万人弱になっていたところでした。
産業別では、宿泊業、飲食サービス業の割合が高くなっていましたが、これも6月以降は減少しています。
今回、雇用調整助成金の特例措置の延長により、目先の雇用維持という対処は図られますが、これで1年にわたる特例措置となって、長期化による予算の問題もさることながら、人手不足業界への労働力移動の停滞や、働く意欲の低下など副作用も懸念されはじめています。出向の活用を促すなど工夫もみられますが、一度人材を手放してしまうと、また再開にあたって人材を確保し育成するのに数年はかかってしまうという業種・職種もあり、副作用への対応も簡単なものではありません。
いずれにしても、各々が感染対策を徹底することで、出来ることなら強い制限をかけることなく早くコロナの収束が図れることを願うばかりです。
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